熟成と発酵の違い



「発酵」と「熟成」の意味は似ているように思うかもしれませんが、両者の違いは微生物が介在するかどうかによります。「発酵」は外からの微生物の酵素で分解することで、「熟成」は自身の持っている酵素で分解を行うことをいいます。



熟成とは

熟成はエイジング(歳をとらせるの意)とも呼ばれ、酵素と外的環境(温度、湿度、時間、空間)の総合作用により分解されて、特殊なうまみ成分・生命活動に不可欠な成分でもあるアミノ酸が出ることです。タンパク質が分解されて、アミノ酸が増えるということです。

自身の細胞に含まれる分解酵素により分解されることをいい、微生物の活動ではありません。食品を「寝かせる」「仕込む」とは熟成のことを指します。


発酵とは

発酵とは、微生物の働きで特定の物質を生成することをいいます。食材に含まれるでん粉や糖、タンパク質を分解・発酵して、新たな成分が生まれます。

発酵することによって細菌・酵母などの生物は生きていて(=代謝活動、人間・動物でいう呼吸)、この過程でアルコール、有機酸、二酸化炭素などが発生します。酒類を酢酸発酵させることで醸造酢がつくられます。


腐敗とは

主に有機物(タンパク質)が細菌(バクテリア)によって分解されることで、有害な物質、悪臭が発生するのが特徴です。





「発酵・熟成」まめ知識

「発酵・熟成」という続けた表現は、一般的に「発酵させた後に、寝かせて熟成させる」という意味を表しています。たとえばワインは、発酵させて作った原酒を、さらに樽の中で熟成させます。

熟成させる時間・期間で風味が変わってくるのに加え、貯蔵する場所、室温、さらに樽に使われる木材の種類・古さによって風味成分(主にアミノ酸)は変わってきます。熟成をコントロールすることによって、ひとつの原酒からさらに無数の種類のお酒が作られていることになります。